Grok Botに仕事を任せる講座

区分5 チームで育てる★★★

No.11 訂正を仕組みに変える・困った時

ボットに直されるべき所を、人が何度も直している状態から抜け出す回です。訂正を「その場の直し」で終わらせず、起きない形に変えます。あわせて、作者の考え方と、困った時の手順も入れました。この回はしっかりやります。2026年11月時点の話です。
目次
  1. 第0章 前提知識
  2. 第1章 作者の考え方
  3. 第2章 訂正を無くす方法の効く順
  4. 第3章 毎日の姿勢と、足す前の確認
  5. 第4章 困った時
  6. 確認問題

第0章 前提知識

① 訂正 :ボットのやり方に「そうじゃない」と言うこと

ボットに頼んだ結果を見て、「ここは違う」と直すことを訂正と呼びます。 最初のうちは、訂正は当たり前のことです。

問題は、同じ訂正を何度もすることです。 同じ注意を3回したなら、それは人の手間が減っていない印です。

② 似た言葉との違い

言葉 意味
訂正 出てきた結果を直すこと
仕組みで直す 同じ訂正が二度と要らない形にすること
スキル 保存した頼み方(No.06)。仕組みで直す手段の1つ

この単元は、前のNo.06で書いたスキルを、「訂正をなくすための手段」として使います。

第1章 作者の考え方

① 上司のように考える さらっと

laurenさん(Grok Botの開発リーダー)のおすすめは、上司のように考えることです。 自分と同じかそれ以上の品質で任せられる体制を作り、空いた時間でより大きな仕事に向かいます。

そのために、仕事を2つの端に分けて考えます。

この2つを、ボットに任せます。 前者は、No.04で見た「文脈を渡して任せる」にあたります。後者は、No.07の定期実行や見張りが近いです。

自分がやるのは、何をやるか・どこまでやるかを決めることです。 たとえば、「Slackの要望を見て、CRMで声をかけるべき顧客を探して」と頼めば、何をやるべきかをつかむ所をボットがやってくれます。

② AIは既にある物をまねる さらっと

もう1つ知っておくことがあります。 AIは、既にある物をまねます。

悪いやり方が1つ残っていると、そこを見て同じことが増えていきます。 だから、悪いやり方を見つけたら、その場で決まり(チェック)に変えます。 放っておくと、まねされて広がります。

第2章 訂正を無くす方法の効く順

① 4つの方法 必ず覚える

訂正するたびに、それを無くす方法を考えます。 laurenさんは、効く順に4つに分けています。

順 方法 中身
① やり方・仕組みを変える 問題が起きない形にする(一番強い)
② 自動のチェックで止める 間違いが出た時に、機械が止める
③ スキルやルールに書く ボットに読ませる
④ 人が見て拾う 一番弱い

たとえば、ボットがいつも日付の形式を間違える場合です。

事務の場面でも同じです。たとえば、毎回ファイル名の付け方を直している場合です。

④は一番手軽ですが、疲れた時に見落とします。 ①②は手間がかかるように見えて、一度作れば直し続ける必要がなくなります。

この表は、この講座で一番よく使う表です。 No.12の卒業課題でも、直した所を①〜④のどれで直したか記録します。

② 確実な所はスクリプト、あいまいな所だけAI 必ず覚える

決まったことは、スクリプト(決まった手順をそのまま実行する小さなプログラム)にします。 あいまいな判断だけを、AIに任せます。

スクリプトは、自分で書くものではありません。ボットに「この流れのどこをスクリプトにできる?」と聞いて書かせ、非公開GitHub(自分とボットだけが見られるプログラムの置き場)に置かせます。

たとえば、「請求書のファイルを探す」はスクリプトで確実にできます。 「この請求書を払ってよいか」は判断がいるので、AIに任せます。

ボットの作業の記録を見て、失敗の型を探すのもおすすめです。 同じ失敗が繰り返されていたら、それを1つずつスキルにします(No.06)。

③ まず手でやって、それから自動にする さらっと

いきなり自動にせず、まず自分の手でやって、良し悪しを知ります。 信頼できると分かってから、自動にします。

第3章 毎日の姿勢と、足す前の確認

① 責任者は自分 さらっと

AIを使っても、成果の責任者はあなたです。自分の手で作っていなくても同じです。 悪い結果が出たら、それは導く側の設計の問題だと、laurenさんは書いています。

「ボットが間違えた」で終わらせず、「ボットが間違えない形にしていなかった」と考えます。 この見方が、第2章の4つの方法につながります。

② 作者の心構え 深追いしない

作者は、ほかに「怠惰」(ボットにやらせられないかを、いつも考える)と「短気」(議論せず、まず作らせて見る)も挙げています。深追いしなくて構いません。

③ 足す前に、本当に要るか考える さらっと

新しいボットや機能を足す前に、本当に要るかを考えます。 No.09の「少数の良いボット」と同じ考え方です。

第4章 困った時

① まず最新にして、入り直す 必ず覚える

ボットの動きがおかしい時は、順番に試します。

  1. アプリとボットのコンピューター(ボット専用のクラウドのパソコン。No.01)を最新にする
  2. それでもだめなら、ログアウトして入り直す

ボットを作り直す必要は、たいてい無いとされています。 消す前に、まず最新にして入り直します。

最新にする操作は、打つコマンドではありません。Grok Botの設定画面にある「update-status」「update-computer」という項目から行います。次のリンクで開けます。

grokbot://app/v1/settings?id=update-computer

② フィードバックを送る さらっと

要望や不具合は、「ヘルプ」の中の「フィードバックを送る」から送れます。 ボットに「フィードバックを送って」と頼んでもかまいません。

調べてもらう時は、次の2つを添えます。

どちらも、デスクトップ版での操作です。

③ 時刻のずれ・手抜き さらっと

時刻のずれは、ボットが調べずに推測した時に起きやすいそうです(laurenさん)。 気になる時は、「今の時刻を確かめてから」と添えてもかまいません。

ボットが雑に終える(手抜き)報告もあります。2026年11月時点では既知の問題で、リクエストIDを添えて報告する運用になっています。

○ よくある勘違い:「訂正のたびにスキルに書けば、それで完結」
→ スキルは③です。①や②で直せるなら、そちらの方が効きます
○ 関係する単元:No.06 スキル、No.09 ボットの編成(Dr Eggbotは、ボットの設計担当として公式が用意しているボット。毎日、全ボットの会話から訂正を拾って直し方を出します)

直し方は、効く順に ①仕組み ②自動チェック ③スキル ④人の目。スクリプトで確実な所を固め、おかしい時はまず最新にして入り直す。

確認問題

問1 ボットが同じ書き方の間違いを毎週します。毎回、人が見て直しています。次のうち、一番効く直し方は?

問2 ボットの動きがおかしくなりました。最初にやることは?

問3 「請求書ファイルを探す」と「この請求書を払ってよいか判断する」を、どう分けて任せるのがよいですか。

問4 調べてもらうため、ボットの不具合を報告します。添えるものとして合っているのは?

出典: https://x.com/poteto/status/2116580481236115933 https://x.com/poteto/status/2107510472601985336 https://x.com/poteto/status/2089067865098113024 https://x.com/poteto/status/2111133080526495985 https://x.com/poteto/status/2109699980248408574 https://x.com/poteto/status/2069824386283319343 https://x.com/poteto/status/2109299685982929063 https://x.com/poteto/status/2089918081762238973 https://x.com/poteto/status/2106202416853262408 https://x.com/poteto/status/2092489988365812060 https://x.com/poteto/status/2094239285251858884 https://x.com/poteto/status/2096322189553496074 https://x.com/poteto/status/2110193806285193248 https://x.com/poteto/status/2091568811103408278 https://x.com/poteto/status/2107636227524730921 https://x.com/poteto/status/2106932337963630862